老神介護あらすじと感想。「三体」作者劉慈欣短編集

未来
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老神介護あらすじと感想。

「三体」作者である劉慈欣さんの短編集を読んだ感想感想をお伝えしますね。

購入する前の参考としてご覧下さい。

ぼくはSF小説が好きで「スノウ・クラッシュ」「トータル・リコール」等が特に好きです。

「円」「流浪地球」と劉慈欣さんの短編集を読んできましたが、この「老神介護」も面白かった。

おすすめです。

見出し
1.老神介護あらすじと感想
2.「三体」作者である劉慈欣さんの短編集としての老神介護

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1.老神介護あらすじと感想

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老神介護のあらすじを紹介していきますね。

ある時突然、人類を創った神達が現れます。

その人数は20億人。

神達は人類と余生を送りたいと切望。

一家に一人ずつ神の老後の面倒を見るようになります。

最初は良い関係性だったものの、両者の関係性は悪化。

神を虐待したり、食べ物を与えなかったりという事例が社会的な問題となります。

終盤では、神は地球の人類の他に、別の惑星にも人類を創っていたという事実を伝えられます。

最後には神達は帰ることになるのですが、人類の老後について考えなきゃなーと思うというあらすじです。

感想としては、まずあらすじが面白すぎるッ!

神の老後の面倒を見る、というアイディアは何処から来るのかと感心してしまいました。

更に、神の描写も所々で笑えます。

そして、地球以外にも文明があるというのは、もしかしたら本当にあることかもと。

老神介護には「扶養人類」という後日談があるんですねー。

短編集では老神介護の直後に収録されています。

2.「三体」作者である劉慈欣さんの短編集としての老神介護

老神介護には、表題の他にも作品が収録されています。

短編集ですね。

どれも面白いですよー。

なかなか、これほどバリエーションに富んだ発想が出来るというのは感心してしまいます。

扶養人類は、老神介護の後日談です。

特筆すべきは、文章のテイストやストーリー、登場人物が全く違うということ。

老神介護は結構笑える部分があるんですが、扶養人類はどこまでもシリアスです。

老神介護で神が言っていた、別の惑星の文明との接触の話です。

主人公は殺し屋。

ハードボイルドですねー。

作中、貧富の差が現代よりも更に開くという設定があります。

富豪はより健康になり賢くなり寿命が延びる。

貧乏人は不健康で富豪の言語が理解できず寿命を延ばすことは不可能。

これって、サピエンス全史の作者のホモ・デウスにも出てくる未来予測とも被る部分です。

ディストピアですねー。

白亜紀従事は恐竜が世界を制覇していた時代の話。

人類が生まれるもっと前の話です。

恐竜と蟻との関わりについて描かれます。

面白いのは、恐竜も蟻もそれぞれ高度な文明を持っているというところ。

そして、最終的には恐竜は滅びます。

蟻は生き延びるものの、大幅に退化してしまう。

最後は蟻と蟻との会話で終わります。

蟻は全く知能もない、取るに足らない生物になり下がってしまうという未来予測をします。

恐竜は大きすぎる、蟻は小さすぎる。

最後の終わり方、大好きです。

彼女の目を連れては、読み終わった後に寂しさが残ります。

ちょうど村上春樹「ノルウェイの森」を読み終わった後のような喪失化。

地球大砲は、地球を横断するトンネルの話。

そのトンネルは未来では交通手段になるというユニークな発想です。

どの作品もアイディアに溢れ、未来予測もあり、笑いあり、ハードボイルドあり、喪失感ありで面白かったです。

SF小説好きの方には是非手に取って頂きたい書籍です。

またブログ書きます。

今後とも、何卒宜しくお願い申し上げます。

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